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外来生物(外来種)に関するニュースを伝えたり、データを取っていったり、果ては自分の研究をまとめていったり・・・。気の向くまま、風の向くまま。
Posted on 12:44:09
久方ぶりです。ゆーにです。

本日はyahoo!ニュースにも出ていました、五大湖に外来コイが迫っているというニュースをお伝えします。
蛇足ですが、このブログも2周年が迫ってまいりました。初期の記事を読むとだいぶ文章がヤングです。多分いらっしゃる方が少なかったため、適当でもいいや、という意識があったのでしょうね。
2周年の時にはまた記事数や来訪者数をまとめてみようかな。

というわけで本題にもどります。
五大湖といえば、今は亡き番組『素敵な宇宙船地球号』で外来種問題を取り上げていた湖です。

そのうちの一つ、ミシガン湖に外来コイが迫っているのだそうな。
どのような話でしょうか。記事を見てみましょう!

外来種コイ、五大湖に迫る=侵入阻止へ瀬戸際の攻防−米

 【シカゴ時事】五大湖の一つであるミシガン湖に、アジア原産のコイが迫りつつある。米当局は湖の生態系を守り、釣りや漁業への悪影響を未然に防ごうと、あの手この手で防戦。それでもコイはじりじりと湖に近づいており、関係者の間には焦燥感が漂っている。
 問題のコイは「ビッグヘッドカープ」「シルバーカープ」など繁殖力が強い品種。1970年代に養殖場を浄化させる目的で米南部に輸入されたが、洪水で近隣の川へ逃げ出し、イリノイ川などを経て北上。今やミシガン湖にまで生息範囲を広げようとしている。
 ビッグヘッドカープは食欲旺盛で、体重45キロを超える成魚も。シルバーカープはボートのエンジン音に反応して水中から飛び上がり、人にけがをさせる恐れがあるという。
 米当局は最後のとりでとして、ミシガン湖につながる水路に電気でコイを撃退する装置を設置。12月に予定する同装置の保守作業の際に、駆除用の薬剤を入れることも計画している。だが、米大学の調査で先週、同装置を突破したコイが湖から約13キロにまで近づいた可能性が浮上し、当局は早急な対策の練り直しを迫られている。(2009/11/23-15:41)


ということでした。

まず、アジア原産のコイとはいったいなんだ?
あのよく池にいるコイ?

というわけで調べてみました。
ビッグヘッドカープ=Bighead carp=コクレン
シルバーカープ=Silver carp=ハクレン
どちらもコイ目コイ科ですが、属がコイとは違いそれぞれコクレン属、ハクレン属となっております。
ですから、コイといってもぜんぜん別物で、記事だと例えばタナゴ(コイ科タナゴ属)やウグイ(コイ科ウグイ属)、オイカワ(コイ科オイカワ属)やゼブラフィッシュ(コイ科ダニオ属)もコイの品種ってことになっちゃうのです。

コクレンもハクレンもコイの仲間ではありますが、品種ではありません!コイとは別種です。お間違えのないよう・・・。

コクレンとハクレンは、中国原産で、アオウオ・ソウギョと合わせて四大家魚と言われております。
家魚とは家畜と似たような意味だと思ってください。
つまり、これらの家魚は食用になるんですね。

この四大家魚は、それぞれの特徴的な食性とその運用システム故に四大と言われるようになりました。
それを少しご紹介しますね。

ソウギョは名前の通り、草を食べる魚です。
そのソウギョが排泄し、これを食べる小動物をアオウオが食べます。
また、それと同時に植物プランクトンが増えます。
植プラが増えれば動物プランクトンも増えます。
植物プランクトンをハクレンが食べ、動物プランクトンをコクレンが食べます。
(参考:wikipedia‐四大家魚

つまり、この四大家魚がいる池や川に雑草を放り込めば、それだけで4種の魚というタンパク源が得られるのです!
なんという風桶(風が吹けば桶屋が儲かる)!
雑草入れれば体が健康!って感じですかね。

そういうわけで、日本にも戦時中に食糧目的のために導入しました。
結局これらの家魚の不思議な発生形態のため、利根川水系でしか定着せず、食糧問題の解決にもならず今に至るわけですが、ソウギョは水系の除草目的のために転用されていきました。

外国では、コクレンとハクレンは富栄養化による植物プランクトン、動物プランクトン防除のために導入されたのでしょう。
しかし、富栄養化しているところではそれらのレンギョ(コクレンとハクレンを指します)の餌が豊富ですし、特殊な発生形態をクリアできる環境ならば余裕で増えることができます。
中国の大河川に住んでいるわけですから、規模の大きな川だったら繁殖できてしまうわけですね。
大きな餌も必要としないわけですから、我が道を行く状態ででっかくたくさんになれるのです。

そういうわけで北上し、ミシガン湖に至ろうとしているのです。

ミシガン湖かどうかはわかりませんが、五大湖ではヨーロッパ原産のウミヤツメというヤツメウナギの仲間が、魚の血液を吸い、死に至らしめております。
また、五大湖ではカスピ海原産のゼブラガイが爆発的に発生し、水道をつまらせてしまうという事故もありました。

ただでさえこれらの外来種に悩まされてきたのに、さらに五大湖にハクレンとコクレンが入り込むとどうなってしまうのでしょう。

一度テレビで見たことがありますが、船を進めていると巨大な魚が飛び上がり、船に飛び込んでくるのです。
船を目指して飛び上がるわけではないでしょうが、いかんせん数が多すぎるため、飛び上がった魚が船に入り込んでしまうのです。巨体なために、ぶつかったら怪我をしますし、重いために船のスピードも下がります。

じゃあ自動的にたくさんとれるから儲けものじゃない、と思われるかもしれません。

しかし、日本ですらコイを食べる習慣は限られているのに、欧米人が好んで食べるでしょうか?
調理法次第ともいえますが、まさかアメリカ人が煮付けを作ったりしないでしょう。
まず大体日本人はコクレンとハクレンを食べているでしょうか。

そう、ただでさえ五大湖には迷惑外来魚が多いというのに、さらに人体や漁業機具にまで影響をもたらしてしまうのです。
もちろんコクレンとハクレンが増えれば、在来魚も生息域が狭まってしまうことでしょう。多分。

おそらく、記事のような忌避装置を突破してしまうのですから、ミシガン湖へ侵入するのは避けられないでしょう。遡上スピードがどのくらいかはわかりませんが、本当に効果的な対策を立て、早急に実行しなければ、侵入は免れられません。

アメリカは日本よりもはるかに多くの費用を外来生物対策にあてておりますが(一説には日本円で12兆ほど)、はてさてどうなることでしょう。

世界的にみても、駆除対策スピードよりも外来生物侵入スピードがはやい気がします。
つまり、それだけ多くの人が外来生物問題が起こることを気にせず、生き物を移動させてしまっているのです。

外来生物問題を取り組んでいるときに必ず議題に上がる普及啓発の必要性。
まだまだ足りていないということでしょうね。

だってハクレンとコクレン、コイとは違うし。コイの品種じゃないし。
まず記事を書く人から、外来種問題・・・の前に、英名と和名を照らし合わせる作業を覚えたほうがいいと思います。
理系や生物系の皆さん、是非広報分野への就職も視野に入れてみてくださいね!氷河期ですが・・・。


引用元:時事通信 2009/11/23 『外来種コイ、五大湖に迫る=侵入阻止へ瀬戸際の攻防−米』
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2009112300199
ユダ・ゴート作戦 
Posted on 19:59:44
こんにちは。寒くなってまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
外来生物新型インフルエンザに侵略されていないでしょうか?
お気をつけくださいね。

厳密に言えば、新型インフルエンザは生物ではありませんでしたね。
ウイルスは生物の定義に完全に合致するわけではありませんから。

さて、前置きはここらへんにして、本日はとある哺乳類のユニークな駆除方法についてご紹介したいと思います!

先日、ブルーギルはおとりをつかうと捕獲効率があがる、といった内容のニュースをご紹介したと思います。
そのときに、確か哺乳類でも似たような方法を用いて駆除する方法がある、ということを言ったと思うんですよ。気が向いたら記事にしてみる、ということも言ったかな。

ということで、今日の記事は気が向いたのでそれをご紹介いたします!

駆除方法名は、その名もユダ・ゴート作戦
なんだか外国のドンパチ映画に出てきそうですねぇ。

おそらく考えたのはTaylorさんとKatahiraさん。Katahiraさんは日本人かな?
1988年のWildlife Society Bulletinという雑誌に紹介されたRadio telemetry as aid in eradicating remnant feral goats.という論文がもとになっているようです。

その論文自体はまだ読んでおりませんが、外来種ハンドブック(日本生態学会編)に説明されておりましたので、簡単にご説明いたします。

まず、名前から。
ユダ・ゴート作戦。

このゴートは言うまでもなくヤギのことですね。
ではユダとは何でしょうか?あのキリストを裏切ったユダでしょうか?

実はですね、その通りなんです。裏切りの代名詞ともなってしまった、キリストの12番目の使徒イスカリオテのユダから名付けられているのですね。

ではユダ・ゴート作戦とは、和訳すると裏切り山羊作戦、ということになります。
一体どんな方法なのでしょうか。

名前の通り、このユダ・ゴート作戦はヤギを駆除する方法です。

ノヤギは外来生物としてある地域(特に島など)に侵入しますと、そこに生えている植物を根こそぎ食べて植生を崩壊させます。
植生が崩壊しますと、土壌流出が始まり、その土壌によって最終的には海洋汚染まで発展します。
土壌が無くり、また生えてきた植物もすぐに食べられてしまいますので、どんどんとはげ山(はげ島)になっていってしまうのですね。
もちろんその植生や土壌に住む生き物達も全滅してしまいます。

日本では小笠原でノヤギが問題となっておりました。柵を設置してヤギを追い込むという方法で、または猟銃などで撃つという方法で駆除作業は続けられているようです。

日本以外でも、ハワイのハレアカラ国立公園やガラパゴス諸島でノヤギに悩まされております。
ハワイで用いられた駆除作業の一つが、先ほどのユダ・ゴート作戦なのです。

ユダ・ゴート作戦は、テレメーターをつけて雌ヤギを放し、その個体が入り込んだ群れをそのテレメーターを頼りに探し出して、その群れを駆除(主に銃による)する方法です。
ちゃんとテレメーターをつけた個体は色を付けるなりして識別するみたいです。
その個体は駆除されず、次の群れを探すので、その繰り返しを行い駆除していくという方法、それがユダ・ゴート作戦なのです。

つまり、テレメーターをつけて放された個体がユダになるのですね。

日本では、ノヤギの規模がハワイやガラパゴスほど大きくなかったため、いくつかの小笠原の島で根絶できておりますが、ユダ・ゴート作戦は使いませんでした。ほとんどが柵で囲い込み、生け捕った後薬殺するという方法がとられたようです。やむをえない場合は銃も用いられました。

動物愛護団体などの反対もあり、また動物福祉や倫理的な観念から、日本ではあまりユダ・ゴート作戦を使わずに終わるでしょう。
というよりも、もともといくつもの群れが散らばっている場所でなければこの方法は用いられませんから。

それでも、群れを作る習性を逆手に取った効率的な駆除手法だと思います。
いちいちヘリコプターを使って群れを探しては、お金が莫大なものになりますからね。

私は、駆除を効果的なものにするためには、相手のことをよく知らなければならないと思っております。
敵を知り(生態を知り)、己を知らば(それにより捕獲効率や費用対効果のたかい手法を用いれば)、百戦危うからず(抑制や根絶でも不可能ではない)。と感じます。

人はいつも工夫を重ねて技術を発展させてきました。
ユダ・ゴート作戦のように、はたまたブルーギルおとり効果のように、科学技術をうまく用い、生き物の生態をうまく利用すれば、より効果が上がるものが作り出せるのです。

小笠原は本格的に世界遺産登録を目指しているでしょう。
世界遺産登録にむけて大きな障害となっているのが外来生物問題です。

生き物の生態を知り、技術をもちいて、是非とも貴重な環境を守っていってほしいですね。
貴重な日本の生態系を、裏切らないようにしたいものです。

参考文献:『外来種ハンドブック』 日本生態学会編 地人書館 2002
Posted on 17:59:48
こんにちは。秋も深まり、肌寒くなってまいりましたね。

本日はインターネット、サイトのご紹介です。

今までのサイト紹介はほとんどが英語でした。
外来生物について、日本語のサイトはないの!?とお思いだったかもしれません。

実は、日本語のサイトはたくさんあります。
いつも見に行けるため、ついつい紹介渋ってしまったのです。

自分が忘れそうなものを先に紹介してます・・・と言ったら失礼ですね。
あまり各方面にリンクされていないサイトを先にご紹介しているのです。

さてさて、前置きはここらへんにして。

本日のご紹介サイトはコチラ。

外来生物の分布拡大予報
URL:http://vege1.kan.ynu.ac.jp/forecast/

外来生物分布拡大予報研究会によって、外来生物の分布拡大のモニタリングと将来の分布拡大予想を行い,情報を市民に提供する目的のために作られたサイトです。
アドバイザーの中には外来生物問題の世界で有名な方々が名を連ねておりました。

サイトは、お知らせ、分布状況と予報、野外調査の方法の3つが主なものとなっております。

お知らせにはシンポジウムや勉強会、野外調査勉強会などが更新されております。
分布状況と予報には、淡水生物や哺乳類、昆虫、陸上植物などの現況と今後の拡大予報が地図で示されております。
また、野外調査の方法には淡水生物の分布調査の方法や、各淡水生物の見分け方などを記した調査ガイドもあります。

まだサイトに記載されている種数がやや少ない気がしますが、非常に今後に期待できます!

外来生物問題を学ばれる方、外来生物問題に今一歩踏み込みたい方は是非一度ご覧になってください!!
Posted on 12:44:30
こんにちは。ゆーにです。
最近どうも外来生物関係に深く関われておらず、なんだかモヤモヤです。

本日の記事は過去の新聞ニュース紹介です。

ブラックバスやブルーギルを缶詰にしたり、チャネルキャットフィッシュを特産にしたりという外来魚の有効利用が多くなっておりますが、琵琶湖ではこんな動きもでてまいりました。

それでは記事をどうぞ。

琵琶湖の外来魚をペットフードに  近江八幡・沖島の住民ら計画
6月9日9時19分配信 京都新聞

 琵琶湖の漁業に深刻な影響を与えているブラックバスやブルーギルをペットフードに加工し販売する計画を、漁業が盛んな近江八幡市沖島の住民らが進めている。漁以外の雇用創出と駆除の一石二鳥を狙う計画で、年度内の発売を目指す。
 計画では、価格の高いペット用おやつを外来魚で作る。島内に加工場を設け、沖島の木で薫製にして特有の臭みを封じる。事業が軌道に乗れば3、4人の雇用を創出でき、漁以外の新たな産業になると見込む。
 ブラックバスやブルーギルは高タンパク低脂肪のためペットの健康に良いといい、高級ドッグフードの材料として販売する計画もあり、県外の製造会社に取引を打診している。
 沖島のまちづくり団体「沖島21世紀夢プラン推進委員会」が計画を進め、同市の環境技術企業「日吉」が商品開発、販路開拓で協力する。
 沖島では年50〜60トンの外来魚が捕獲されるが、ほとんどは県が買い取り、肥料になっているという。また、漁業環境の悪化や高齢化で漁師が減り、島の活力低下が課題になっている。
 同委員会の川居初朗委員長は「島は人口が最盛期から半減し過疎化が進んでいる。活性化へ漁以外の新たな雇用の場をつくりたい」と話す。日吉の梶田由胤係長は「食の安全が問われる中、琵琶湖産を前面に出すことで大手メーカーの商品と競える」と期待している。
最終更新:6月9日9時19分


ついにペットフードまで侵略し始めましたか。

いえ、冗談です。別に全然悪いことではないと思いますが。

漁師さんにとって外来魚はただの厄介者でしかなく、生態系影響とか生物多様性とかは気になさらない方が多いですから。

というか、気にしないのが普通です。

食えない売れないものが大量に取れてしまうのですから、厄介ですよね。
売り上げにもならない。

それを何とか売り上げにつなげ、雇用を増し、産業としようとするのが外来魚のペットフード化、ということでしょう。

いつも思うのが、では果たして産業化に成功し、軌道に乗ってしまったら将来的にどうするのか、ということです。
外来魚ですから、いつかはいなくなることを想定しているのでしょうか。
それともいなくならないように個体数を減らしつつ維持していくのでしょうか。

外来生物を有効利用するのは大賛成です。
資源として利用し、なおかつ生態系も守れるなんて一挙両得ですからね。

ただ、それを事業展開してしまって大丈夫なのか、と思うわけです。

企業でもなんでも、どんなことにも計画書なり企画書なりあると思います。
そのときには必ず将来の展望やその事業の持続性が書かれてあると思うのです。

その持続性や展望が気になるのです。

経済性も踏まえて、機会があれば是非お聞きしたいところですね。

引用元:京都新聞・yahooニュース
URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090609-00000002-kyt-l25
Posted on 12:30:06
みなさんこんにちは。早いもので、2009年もあと2ヶ月くらいになりました。
忙しくてブログ更新に手が回りませんが、細々と続けますのでお付き合いください。

さて、本日は約1月前の記事から。ここ数日はとりためてあった記事をご紹介していくと思いますので、ご了承ください。

気になる記事の内容は、外来ガエル捕獲大作戦と、その表彰の話です。
人によって微妙に感じるかもしれませんが、まず一度お読みくださいませ。↓


オオヒキガエル捕獲大作戦 功労で喜友名さんら表彰
2009年9月11日

 【石垣】石垣島全域に生息する特定外来生物オオヒキガエルの「石垣島オオヒキガエル捕獲大作戦」(環境省主催)の表彰式が5日、石垣市の環境省国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで開かれ、最も多い1166匹を捕獲した喜友名茂さん(57)らが入賞した。全体では昨年(2582匹)の約2倍の5097匹が捕獲された。環境省の田村努自然保護官は「目標の3000匹を大幅に上回った。皆さんの頑張りに感服します」とたたえ、今後、定点調査などにつなげていく。
 オオヒキガエルは中南米原産の大型のカエルで、サトウキビの害虫駆除のために31年前、石垣島に持ち込まれた。
 大作戦は昨年に続いて2度目。8月9日から31日まで行われ、71人が参加した。
 1位の喜友名さんは熱帯花き農家。23日の期間中、18日間捕獲し、「農業をしているからオオヒキガエルがいる場所は把握している。捕り方にもこつがある」と話した。
 最も大きな個体を捕獲した人に贈られる「ビッグトード賞」は、713グラムの大物を捕まえた波照間博さんに決まった。


ということでした。

皆様どう思われましたでしょうか。
私は正直、なんでこんなことになってしまったのだろう、という思いです。

と言っても、このような功労賞を出したことに批判をするわけではございません。
また、捕獲作戦に批判するわけでもございません。

正直申しますと、残念なのです。
大作戦を行わなければならず、また功労をねぎらわなければならないほどの数にオオヒキガエルがなってしまったことに対して。

この記事を見て、真っ先に思ったことがそれです。

しかし、やはり外来生物を専門としている目から見ると、このような大作戦及び功労賞は駆除に非常に効果的でもあるのです。

短期間に大人数を動員し、駆除することは効果的です。何年にも渡ってダラダラと続けると、駆除→繁殖→駆除→・・・というイタチごっこにしかなりませんから。

また、功労賞を出すことによって、参加者の意欲を上げ、おそらくボランティアがおおいであろう駆除作業に参加してくださること自体をねぎらうことは大事なことなのです。

このような駆除作戦は各地でも行われております。
釣り大会を開催し、ブラックバスをそのまま駆除する事と全く同じことなのです。

ですから、このような大作戦と功労賞は、外来生物駆除において参加意欲や外来生物と言えども命を奪うことに対する罪悪を少しでも和らげる効果があるのです。

ただ、やはり大会を開催しなくともよい、駆除作業を労わなくても良いくらいに外来生物の数を増やさないでおきたいところですね。

やはり、先ずは水際対策および防除をしっかりする、ということです。

多くの人は生き物を殺すことに抵抗があるでしょう。
外来生物を研究している私だってそうです。

自ら手を下すことには、やはり抵抗があります。
なぜなら外来とか在来とか抜きにして、生き物が大好きですから。

外来生物でも、生き残るための戦略を見ていると感心させられることが多いですから。

だから、駆除大作戦しなくても済むよう、水際対策・防除が重要なのです。

もちろん、今蔓延してしまったものには駆除なり、移動規制なり、防除なりの対策を施す必要があります。これはもう致し方のないことです。
日本の生き物も大好きで大事ですから。個人的にも、科学的重要性においても。

オオヒキガエルの捕獲大作戦は、その土地の自然を守るためには仕方のないことです。
ブラックバスやブルーギルほど悪名は世に知られてないぶん、可哀想だと思う方は少なくないでしょう。

しかし、何度もこのブログで申してますが、将来の日本の自然のために今やるべきことは何かを忘れてはいけないのです。
今後哺乳類でも駆除大作戦などが出てくると思いますが、可哀想だと思っても、その裏には各研究者や機関、農家の方々が意図していることがあるのだ、と考えてみていただけると助かります。

テレビでも新聞でも、単純にニュースを見て鵜呑みにしすぎると危険ですよ。
新聞やテレビの方々だって裏に意図していることがあるのですから。

だって同じ人間だもの。

引用元:琉球新報 2009/09/11 『オオヒキガエル捕獲大作戦 功労で喜友名さんら表彰』
URL:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-149726-storytopic-5.html

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