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みなさまこんにちは。U1です。

前回の外来生物特別展示に引き続き、またまた名古屋港水族館で特別展をやっていました。
外来生物に特化していたわけではありませんが、名古屋の港の外来生物も展示されていると聞いたので、ついつい見てきてしまいました。水族館好きだし、家から自転車で行けちゃうので、行ってまえ!と思い立っちゃったのです。

それでは、名港水族館に行く過程と水族館の展示をご紹介しますね!

去る8月26日(だいぶ前だなぁ)、自転車で周囲をうろつきながら、名古屋港水族館を目指しました。
私は現在名古屋市港区在住で、水族館に行くまでに運河をひとつ越えます。

その運河とは、中川運河

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奥に見える観覧車がある方向が海です。
観覧車は名古屋港シートレインランド(入園無料、アトラクション有料)のものです。

この中川運河は、外来ガニの「ミナトオウギガニ」が日本で初めて確認された場所です。
何の変哲もない、ただの川に見えます。・・・いえ、ただの川ですね。
このミナトオウギガニは後ほど水族館で出てきますので、お楽しみに。

さて、中川運河を渡り、名古屋港水族館を目指しました。

入館してから、相変わらず海獣類の南館を素通りしようとしましたが、ベルーガに赤ちゃんが生まれていたようで、チラ見してみました。しかし残念ながら公開時間ではなく、見ることはかないませんでした。

というわけで、やっぱり素通りとなり、意気揚々と南館を目指し、開館20周年特別展「名古屋港水族館20年の歩み」というパネル展示や常設展を見た後、あの場所を目指してやってきました。

IMGP2575.jpg
あそこだ!

南館1階「海のギャラリー」にて、「名古屋港の生きもの 都会で見つけた命」の特別展が行われていました。

さっそく中に入ってみると、名古屋港の生きものたちやその情報が書かれています。
その一角に・・・、ありました!外来生物展示コーナー!!

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前回のように外来生物に特化していたわけではないので、コーナーは大きくありませんでしたが、前回展示されていなかった名古屋港の外来生物が展示されております!!

特に、普通ではお目にかかりにくいイッカククモガニと、まだ一般的には知名度の低いミナトオウギガニは必見です。イッカククモガニの生体は始めてみました。

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イッカクさん。

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ミナトさん。これがあの中川運河にいたのですね・・・。
ちなみに、中川運河以外の名古屋港周辺でも、ミナトオウギガニは見つかっています。
近くの藤前干潟でも発見例があるようです。

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言わずと知れたチチュウカイミドリガニ。でかー。

その他にも、ムラサキイガイやミドリイガイ、コウロエンカワヒバリガイなども展示してありました。
外来生物は、いくら数が増えているからとはいえ、専門外の方が意識して見ようとしても、なかなか見られるものではありません。見分けられませんし。このように展示して生体を見る機会があるのは、とてもよいことだと思います。

展示の中で気になったのは、それらの生きものの影響についてはほとんど書かれていないことでした。
無論、水族館や特別展という性質から、あえて書かなかったのだと思います。

しかし、私はそれ以外にも思うところがあります。
それは、海の外来生物の影響がどのようなものか、研究があまり進んでいないことではないでしょうか。
イガイにしろ、フジツボにしろ、何かしらの影響は与えていると考えられているけれども、数値化されていないのではないでしょうか。イガイなんかは水質浄化という「イイ」側面も持っていますし・・・。
チチュウカイミドリガニも、特段獰猛というわけではありませんし、イッカククモガニもどのような影響があるかわかりません。ミナトオウギガニも同様です。

何かしら影響が数値化されて、客観的に「まずい」と判断できる状況にない、というのが実情ではないでしょうか。もしどなたかこれらの生きものの影響について、客観的に判断できる情報をご存知でしたら、是非ともご教示ください。

さてさて固い話はこのあたりにしておきましょう!
記事を書いているうちに気になったので、今回展示してあった生きものたちの法律、条例、各種指定を調べてみました!
特定外来生物(外来生物法)
要注意外来生物(外来生物法)
条例に基づく移入種(愛知県「自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例」)
日本の侵略的外来生物ワースト100(日本生態学会)
世界の侵略的外来生物ワースト100(IUCN)
無:指定なし

■甲殻類
チチュウカイミドリガニ
ミナトオウギガニ
イッカククモガニ
タテジマフジツボ
■軟体動物
コウロエンカワヒバリガイ
ムラサキイガイ
ミドリイガイ

うん、要注意外来生物が多かったですね!
要注意外来生物は、法律で規制されているわけではないので、飼育可能です。
県条例公表種は飼育可能ですが、野外に放つことは禁止されています。
特定外来生物は飼育も運搬も基本的にはだめですからね~。

何を隠そう、実は私も家でミナトオウギガニを飼っていたのですよ!何を食べるのか知りたかったのです。
チチュウカイミドリガニも飼っています。今でも飼育中です。
もし今度時間があれば、飼ってた生きものたちを記事にしたいと思いますので、期待せずに(笑)お待ちください!

それでは今日はこの辺で。


名古屋港水族館HP:http://www.nagoyaaqua.jp/aqua/index.html
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2012.09.23 / Top↑
どうもお久しぶりです。前回、名港(名古屋港の略)水族館の記事書きます!とか言ってから早2ヶ月・・・。
もう更新頻度が低いのはあきらめて、ぼちぼちいきましょうか。

さて、今日のお題は名古屋港水族館で行われた外来生物の特別展示のリポートです!

名古屋港水族館では、3月17日(土)~6月24日(日)の間、愛知県の外来生物に関する特別展示が開催されています!
もうあと1週間ですね!まだ行かれていない皆さま、お早めに!
ちなみに、水族館内のレストランでは特定外来生物のアメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)のフリッターを注文することができます!

アメリカナマズは、私の知る限り茨城県の行方(なめパックンで検索!まだあるんだろうか?)と、岐阜の高山(河ふぐで検索!)でしか食べられません。特定外来生物ですから、生体の飼育・移動は許可を得ない限り禁止なのです。つまり、茨城と岐阜に行かなければ食べられないようなものなのです。
期間限定とはいえ、名古屋で食べられるのだから、こちらも是非食べてみてくださいね。

さて4/15に、名古屋港水族館に入館料2000円を支払い、入ってきました。ちょっと高めですが、こんなものですかね?
名港水族館は名古屋駅から金山に出て、そこから地下鉄名港線がお勧めです。私は近いので、バスでピャッと行ってきました。
年間パスポートは5000円。買ってしまおうか悩みましたが、いつまで名古屋にいられるかわからない身。ここは我慢しました(--;)1年に3回名港水族館に行くなら、年間パスポの方がお得です(^^)b

さて、名古屋港水族館に入館!まずは北館です。名港水族館のメインといっても過言ではない北館のシャチの親子ベルーガイルカ達の訓練を素通りし、特別展をやっている南館を目指しました。

目指す場所は、あそこ!

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南館1階、海のギャラリー(南館2階より撮影)

しかし、その前に腹ごしらえ・・・。
そう、アメリカナマズをいただくのです!
南館2階にあるレストラン「アリダバ」を目指すのです!

・・・ありました!ちゃんと案内も出ていました!

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フリッター!!

いざ、店内へ!!
終わりかけなのか、人がほとんどいません・・・。
ちょっとドキドキしながら、チャネルキャットフィッシュのフリッターを注文!!!
あ、チャネルキャットフィッシュ=アメリカナマズですからね。
覚えてくださいね。

しばらく水槽を眺めながら待っていると・・・きましたきましたー!!!
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チャネルキャットフィッシュのフリッター 580円

食べてみると・・・フツーにうまい!脂ののった白身魚です。
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フワッとしておいしい!ムニエルとかもおいしそう。
もともと食用に入れられたものなんですから、食べればいいと思います。
ただ、岐阜で使われている河ふぐっていう名前はいまいちピンときませんね・・・。

河ふぐって漢字で書くと河河豚・・・。いや、漢字の話ではなく、味や固さの話なんですけどね。
ふぐってこんなにフワッとしてるもんなんですかね?ふぐ食べたことないんでわかりませんが・・・。調理の差とかもあるのでしょうけど。

アメリカナマズやブラックバスという横文字と「外来生物」という
さて、フリッターの御代580円支払って展示を見に行きましょう!岐阜や茨城まで行って食べるよりはるかに安いので無問題です(*^^)v

いざ、入ってみると・・・おー!いろいろ愛知で見られる外来生物が展示されてますねー!!
(詳細は水族館で見てくださいね!)

ん・・・?君はさっき・・・私のおなかの中に・・・。
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でかいなぁ・・・。こんなにでかくなると、確かに在来生態系への影響は大きそうですね。

あれ・・・?君はどこかで・・・?
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ワニさんですね。ワニガメさん。いろいろな展示で見かけます。

そのほか、ザリガニやカダヤシ、愛知県での外来生物であるオヤニラミ、名古屋市内で捕まえたと思われるカメなどもいました。

生体展示だけではなく、ナイルティラピアが大量にいると言われる荒子川を模した水槽展示もあり、愛知の外来生物のマップもありました。

もちろん、特別展パンフもありました!
こんな感じ↓
IMGP1940.jpg

一通りじっくり見て、というかかなり時間をかけてみてみました。
感想ですが、このような特別展で外来生物の普及啓発をするのは大事なことだと思います。
ただ、一つ感じたのは、生体展示とパネル展示だけだとあまり頭に残らない・・・というよりも生体に目が奪われてパネルの内容が印象に残りづらいといったところでしょうか。これは、きっとどこの水族館動物園等々でも言われることだと思います。
合わせてミニ講座とかあるともっと印象に残るのでしょう。展示+ミニ講座とかはイベントとしてありかもしれないですね・・・。国立科学博物館のディスカバリートーク的な。
さらに欲を言えば、海の外来生物もほしかったところでしょうか。チチュウカイミドリガニやヨーロッパフジツボ等々・・・。名古屋港にも外来生物いっぱいいますからねー。

しかし、職員さんもお忙しい中、このような展示を作ってくださり、キャットフィッシュのフリッターも準備してくださり(ここ重要)、誠にありがとうございました。

少しでも外来生物に興味を持つ人が増え、中部地方でも外来生物に対する意識が高まっていったらなぁ・・・と思います。近傍の水族館や動物園やセンターでも、このような特別展が増えていくといいなぁと思います。

外来生物をどうにかしていくためには、行政だけでは難しいと思います。それこそ、産官学民の力を合わせて対処していかなければならない問題です。そして放置し続けていい問題ではないのです。
それぞれがそれぞれの役割でできることを。そして働きかけていくことを。一番大事なのはその働きかけかもしれませんね。

名古屋港水族館HP:http://www.nagoyaaqua.jp/aqua/index.html
2012.06.18 / Top↑
皆さま、お久しぶりです。約1年ぶりに舞い戻ってきましたU1です。
昨年度は異動+2週間出張+3カ月長期出張などなど、非常に多忙で全く記事が書けませんでした。

今年度は、今の事務所の近くに引っ越し、少しでも自分の時間を持てるようにしようと考えてます。
なので、昨年よりはもう少し記事がかけるかも??

社会人になってから、物事の考え方が少しずつ変わっていっておりますので、昔の記事との整合性はないかもしれませんが、学生の考え方と社会人の考え方でこんなに変わるんだ、と生温かい眼で見てくださればと思います。

さて、それでは本題!!

2012年3月10日、名古屋市科学館でシンポジウム
「どう向き合う?外来生物 ~なごやの自然の未来を考える~」
が開催されました(1か月も前ですね(^^;))。
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都合で遅刻してしまい、最初の講演者である五箇先生の話があまり聞けなかったのが残念です。
それでも、いろいろ自分の知識や考え方に取り入れたほうがよいことを聞けたので、忘れないようにメモしておこう、というのが本日の記事です。

こんなのがあるんだー、という感覚で読んでいただければと思います。

■SPS協定
WTOはご存知でしょうか?そう、世界貿易機関です。
ではSPS協定はご存知でしょうか??

WTOには、SPS協定というものがあるらしいのです。私も知りませんでした。

SPS協定とは、農林水産省のページによると、「WTO協定に含まれる協定(附属書)の1つであり、「Sanitary and Phytosanitary Measures(衛生と植物防疫のための措置)」の頭文字をとって、一般的にSPS協定と呼ぶ」ものだそうです。

詳しいことはまだ勉強しておらず、いまいち理解できていませんが、このSPS協定があるために、要注意外来生物のアカミミガメについて規制を掛けにくい状態である、ということを講演で話していました。

SPS協定。名前だけを見れば、特に悪いものではない気がしますが・・・。

日本では、アカミミガメは外来生物法による特定外来生物ではありません。
すでにアカミミガメが全国に蔓延(流通)していることと、規制を掛けると飼育許可の事務作業が膨大になるため、特定外来生物に指定していないと言われています。

しかし、指定していない理由はどうやらそれだけではないようなのです。
その理由のもう一つが、SPS協定だということです。

国内法(外来生物法)でアカミミガメに輸入等の規制を掛けようとしても、SPS協定があるためにアカミミガメの輸出国(アメリカ等)から日本に対し、規制撤廃を求められることがありうるのだそうです。

衛生と植物防疫のための措置、というネーミングをしていながら、そんなことがあり得るのでしょうか。
今後しっかり勉強して、SPS協定の理解に努めたいと思います。

■植物防疫法の改正
世の中には、明らかに侵略的な外来生物で、人体や農林水産業にも影響を与える種であるにもかかわらず、外来生物法における特定外来生物にはなっていないものがいます。

例えば、アフリカマイマイやスクミリンゴガイ。

何故か、と言えば、植物防疫法で規制されているからなのです。

植物防疫法はその名の通り、「輸出入植物及び国内植物を検疫し、並びに植物に有害な動植物を駆除し、及びそのまん延を防止し、もつて農業生産の安全及び助長を図ることを目的とする法律」です。

この植物防疫法は平成23年度に改正されているらしく、規制の掛け方が今まではホワイトリスト方式(指定したもの以外は輸入禁止)だったそうですが、改正してブラックリスト方式(指定したもの以外は輸入OK)になったのだそうです。

ホントですかね???

・・・というくらい、植防法についてはノータッチでした。

外来生物法だけでなく、植物防疫法や、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律で動植物の輸入が規制されています。
もう少し外来生物法以外の法律にも目を向けないと、外来生物の制度に関する理解が深まらないですね。


■名古屋の外来生物
このシンポジウムには、名古屋近辺で通称“カメ先生”と呼ばれている矢部教授(愛知学泉大)がいらっしゃっており、進行役になっていました。

その矢部先生曰く、名古屋では外来カメが16種類確認されているのだそうです。
多いですね・・・。もちろん、大部分がペットの遺棄だとは思いますが。

しかし、少なくともそれだけの種が流通され、購入され、捨てられているということでしょう。

名古屋では、毎年ナゴヤレプタイルズワールドという爬虫類を展示販売するイベントが行われています。
生き物を飼いたいという気持ちはわかりますし、それこそ日本にいないようなエキゾチックな生き物に惹かれるのもわかります。

飼うことによって、生態や行動が見えてきて、学ぶことも多いでしょう。
生き物を飼うことを否定するわけではありません。

このイベントだけでなく、ペット販売業者全般に言えることですが、ペットを責任もって最後まで飼うことを教えるのも生き物を売る側の役割ではないかと思います。
売るのも人、買うのも人、飼うのも人で捨てるのも人。そしてそれを侵略的とみなすのも人。

名古屋港水族館の特別展ではありませんが、まさに人の都合でエイリアンにされてしまうのです。
シンポジウムで、会場からの質問の中に、命の尊厳について考えることが挙げられていましたが、私たちも外来生物だから処分していい、外来生物だから駆除する、なんていう単純思考に嵌まってはいけませんね。

なぜ駆除するのか。その理由を明確に持っていないと、戦でいうところの「大義」が無いようなものなのです。


さてさて、名古屋の外来生物は、カメだけではありません。
アライグマも最近話題になります。一昨年もアライグマに関するシンポジウムが名古屋で開かれてましたね。

アライグマは、主に農作物の食害や病気の媒介が懸念されますが、なんとカメを食べることもあるのだそうです。
在来生物への影響はそれだけではなく、サンショウウオも食べるのだと言われます。

簡単にインターネットで調べてみると、千葉ではカメの食害が確認されているようですし、トウキョウサンショウウオも食害にあっているようです。

シンポジウムでは、アライグマの駆除と同時に、在来カメの個体回復を見るべきだとしていましたが、そうなるとサンショウウオの個体も調査して事実関係を把握する必要があるでしょう。

ただ、在来カメの個体数増減には外来カメもかかわっているでしょうし、サンショウウオの卵のうもザリガニに食べられると聞きます。
アライグマとカメ、あるいはアライグマとサンショウウオという、単純な相関関係ではないのでしょうね。

何重にも重なり合う自然界の要因の中から、生き物の増減に関わっているものを抽出する。それが真かどうかは、神のみぞ知る。けど、それを参考にして生き物に対して、対策をとっていく・・・。生き物はそこが難しいところです。

■その他
・里山
今回のシンポジウムは、主として外来生物についてでしたが、里山の話もたびたび出てきました。
名古屋で開催されたCOP10の中でも里山イニシアチブというものがあったように、日本は里山を共生のモデルとしてフィーチャーしていくようですから。
確かに、里山の風景は、いわゆる「古き良き田舎」みたいなイメージで、私も子供のころ生き物のたくさんいる「田舎」で遊んでいましたし、そんな田舎が好きでした。

さてさて、シンポジウムのディスカッションで里山が出てきましたが、その中で印象に残っていたのは、里山は決して「自給自足ではない」というところです。

正確には、自給自足ではないというよりも、里山は「里山内だけで全てが完結するわけではない」ということでしょうか。

シンポジウムでの提起は、こんな感じでした。
「里山での炭焼きは、自分たちが使うためだけだったのか?否。実は、大都市に売るためのものでもあった。里山で作られる作物もそうだったろう。」

里山が生物との共生モデル、といわれることもありますが、その里山は大都市の経済によって成り立ってきたともいえる、ということだそうです。

考えてみれば納得ですね。里山内で全ての系が完結するとは思いません。
稲を作ってその米を納めるにも売るにも、里山は大都市とつながっていました。
雑木林から切り出した木で作った木炭やシイタケも、特産品として大都市に出ていたでしょう。

大都市の消費経済(大量消費経済ではない)があってこそ、里山という持続可能な環境が生み出された、と考えることもできるということですね。
世界の自然破壊は経済の責任といわれることもありますが、経済は必ずしも敵ではないのではないでしょうか。

私は、経済で金儲けをするだけでなく、今後は儲けた金をいかに自然へ回帰させていくかが重要ではないかと考えています。

・終わりのない戦い
外来生物をどこまで、どの範囲まで駆除防除しなければならないのか、というのは誰もが心の中で一度は考えたことがあることだと思います。

影響や、侵入の程度が全く見えていない外来鳥類など、手出しができていないものもたくさんいます。
その生物まで駆除すべきなのでしょうか?

これは、意思決定次第だそうです。人の都合と言ってしまえばそれまでかもしれませんが・・・。
しかし、駆除をするもしないも確かに人なので、やむをえないのかもしれません。
皆が皆、自然大好き!というわけではありませんから・・・。

その意思決定の目安となるのは、経済指標や被害指標による外来生物のリスクであり、これからの外来生物対策は、そのリスクが大きなものからやっていかなければならないでしょう。

もっとも手が出しやすいのは、リスクが大きいだけでなく、駆除戦略が固まっているものではないでしょうか。

例えば、バスやブルーギルはその影響は非常に大きなものですが、酸欠に弱いらしく、池においては水を抜けば、だいたい駆除できるそうです。
閉鎖水系は、外来魚類による捕食の影響は非常に大きいですが、駆除戦略も立てやすく、意思決定もしやすいと言えるのです。

ただし、豊田の池ではバスやブルーギルの駆除により、アメリカザリガニの巨大化と多数化が確認されたようです。いわゆるメソプレデターリリースが起こったと考えられます。

戦略もそれに沿って変更しなければなりませんし、今後水抜きをする水系では、かならずアメリカザリガニ(場合によってはウシガエル)の動向も確認しなければなりません。

戦略は常にフィードバックしていくべきでしょう。

・マルハナバチの使用
日本では、トマトの受粉などにセイヨウオオマルハナバチが使われていました。
北海道ではそのセイヨウオオマルハナバチが逃げ出し、野外に定着してしまっているそうです。

なので、そのセイヨウオオマルハナバチの代わりに、在来のクロマルハナバチを推すことが増えています。
生物農薬(農薬ではないかな?)の地産地消ですね。

しかし、セイヨウオオマルハナバチもクロマルハナバチも、外国の業者が製品として取り扱っているのだそうです。日本のクロマルハナバチの女王を外国に送り、コロニーを作ってもらい、製品として使えるようにしてもらって輸入するのだそうです。

厳密な地産地消ではないような気もしますね。

クロマルハナバチを使うことによって盗蜜の可能性が減り、在来植物への影響は下げられるかもしれません。
しかし、そのクロマルハナバチ製品個体群が、もとからその地域にいたクロマルハナバチ野生個体群のものであるとは限りませんし、交雑してしまったら結局元も子もありません。

クロマルハナバチを使うことに反対するわけではありませんが、あくまでも比較論でいえばましなほう、なのかもしれませんね。

とはいえ、ならば他にいい方法があるのかと聞かれても、満足させられる回答ができないのもまた事実なのです。

・外来植物の状況
シンポジウムでは、外来植物の最近の動向についても話されていました。

有名なのはセイタカアワダチソウです。
セイタカアワダチソウは、一時そのアレロパシーが恐れられ、世間をにぎわせていましたが、最近は個体数も落ち着いてきているようです。
花粉症の原因であったオオブタクサも、近年は減ってきているようです。
外来植物の増減は、人間活動による影響が多いのだそうです。

人間活動や気候によってどの外来植物が繁茂し、そして衰退したかを調べられたら、きっと楽しいでしょうね。

・コイ
コイが外来生物、というのは最近言われていることです。
コイが大量に生息している川や池は、確かにあまり他の生き物がいない気もします。

しかし、日本全国にコイがいるでしょう。昔からいるのに、本当に全てが外来生物なんでしょうか?
コイは、昔から日本にいたものもあります。在来生物のコイです。

ただし、厳密な「日本のコイ」というのは琵琶湖北部にしか現在生息していないそうで、それ以外はすべて大陸(中国等)のコイと混ざってしまっているようです。

コイという漢字は、里の魚と書きます。
私たちの原風景(里の風景)に、コイはいるのかもしれません。
しかし、それはすでに蔓延してしまっていた大陸コイ(あるいは雑種)だったのかもしれませんね。

今の若者たちが感じる原風景の中に、いったいどれだけの外来生物がいるのでしょうか。
セイヨウタンポポ、アメリカザリガニ、ブラックバス、タイリクバラタナゴ・・・。そんな、外国産の生物たちが若者の心のふるさとを形成してしまっていたら、ちょっと悲しくありませんか?

・生活の速度
人間活動は、過去50年と比べても非常に速度が速くなっています。
特に言えるのが、輸送の速度です。
1日あれば飛行機で違う国に行けてしまいます。
違う国の荷物を運べてしまいます。
今までは船で何日も、何カ月もかかっていたのに、です。

自然界の生物は、何百年、何千年、何万年もかけて海を越えていたのに。

いわゆる、人間活動の新しいパラダイムによって、自然界の生物が、その速度についてこれなくなっている(あるいはされるがままになっている)ともいえます。

速度によって私たちの生活は豊かになりました。
グローバリゼーションによって、世界の均質化によって国も経済も生活も潤いました。

しかし同時に、個性の喪失にもつながっています。
経済を統一すれば、便利になりますが個性を失います。

生き物とて同じことです。生物が均質化してしまえば、世界はどこも似たり寄ったりの風景になってしまいます。
そうなったら、私たちは外国に何を見に行くの?
便利になるところはなってもいいですが、こと生物の世界においては便利さを求めてはいけません。

生き物の世界は、人ほどの速度は必要ないのです。
スローライフ、スローフード。
これにスローワイルドライフも付け足し、固有の、特別な生態系や生物を大事にする考え方を身につけてほしいですね。



以上、メモでした。
あまりメモっぽくないかもしれませんが、こんな内容のシンポジウムで、U1はこんなこと考えてんだー、くらいに思っていただければと思います。

さてさて、次回の更新内容は名古屋港水族館の予定です。
チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)を食べてきました・・・!乞うご期待。
※4/16修正
2012.04.15 / Top↑
こんにちは!もう数日でCOP10ですね!
COP10のサイドイベントで、なんと外来種の講演会(シンポジウム)みたいなのがあるそうです!
しかし会場は名古屋国際会議場・・・COP10参加登録が必要(9/30までだったみたい・・・)なので参加できず残念です。

さて、去る8/15に、名古屋市の名城公園フラワープラザにて、「なごやの里山とため池の自然展」という展示会が開かれたので、行ってきました!!
8/15って去りすぎですよね・・・相変わらずの遅筆ですいません(^_^;)

なぜこの展示会にいったのかというと・・・なんと!この展示会にて、名古屋で7月に捕獲された要注意外来生物「トゲスッポン」と、要注意外来生物「ハナガメ」と在来種「ニホンイシガメ」の交雑個体が展示されると新聞で読んだからなのです!!
この「トゲスッポン」は競合や捕食で、「ハナガメ」は競合や遺伝的攪乱で懸念されています。どちらもペットとして流通しているため、注意が必要なのです。

トゲスッポンを見る機会なんて自分はそうそうありませんし、ハナガメとニホンイシガメの交雑についても、前に新聞に掲載されていて興味を持っていたので是非見てみようと思ったのでした。

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さあ、いざ名城公園!!

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どん!フラワープラザ!!

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さらにどん!!これこれこの展示会。


中にに入るとスクリーンや何枚ものパネルがあり、その他に水槽もたくさんあって、思ったよりしっかりした内容となっておりました
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パネルもそこそこに拝見し、お目当てのトゲスッポンへ!!!
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おお、あなたがトゲスッポンか!!

・・・。普通のスッポンじゃね?違いがわからん。。。

ということで、近くに説明板があったので読んでみました。ふむふむ、なるほど・・・甲羅にトゲ?そんな、クッパやガメラじゃあるまいし・・・。

というわけで、目を皿のようにして探してみました!
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・・・。これか?この首もとの甲羅に生えている申し訳程度のトゲ。これかー!!
(クリックしたら大きな写真で見れます!)

いやしかし、本物を見ないとなかなかイメージってできないものですね。
甲羅にトゲ、っていうとなんだか物々しいイメージですが、実態とは雲泥の差。月とスッポンですね!

しかしこれでスッポンとトゲスッポンを見分けることができます。本物を見ることは、話に聞くよりも、図鑑で見るよりも、標本で見るよりもより重要なことなのです。あたりまえですが、本物が一番情報を多く持っているのです。

さぁスッポンもそこそこに、次は交雑個体といきましょう!
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・・・。普通の亀にしか見えない・・・。

いや、すいません。きっと見る人が見たらなんじゃこりゃぁな亀なのかもしれませんが、如何せん私の亀レベルが低すぎます。ミシシッピアカミミはわかりますが、なんたらチズガメとかなんたらクーターとか、なんとかニオイガメとかありすぎて・・・。
特に亀は遺棄も多いと思いますので、もっと勉強しないといけないかもですね。

日本の在来種を守るには、外国の生き物も詳しく知って無いと確実には守れないのです。

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他に、ウンキュウ(クサガメとニホンイシガメの交雑個体)も展示されておりました。

さぁ、カメもそこそこに次の生き物は・・・ってなんだこりゃあ!!
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なんと、ワニガメです!!まさにガメラ!!でっか!

ワニガメまで展示してあって、なんというか・・・カメ展?
しかし、ため池の展示会なのでカメや魚、昆虫が多くなるのは致し方ないのでしょう。
外来生物を展示したくても、そもそも特定外来生物だと許可の無い飼育や展示は禁止ですしね。あ、でもアライグマの剥製は飾ってありましたね。

DSC_0067re.jpg
いやあパワフル。押さえつけられてもなんのその、って感じですね。
ワニガメらしく舌がミミズみたいになってます。

展示している方の説明では、ワニガメは他のカメよりも腹甲が小さいんだそうです。
DSC_0061re.jpg
ちょっとしたマメ知識。見分けるポイントにもなるのかな。

ワニガメは要注意外来生物ですが、動物愛護管理法で特定動物(人に危害を加える恐れのある危険な動物)に指定されており、飼育には市などの自治体の許可が必要になります。
でも特定外来生物ではないばかりか、現地では絶滅が心配されており、ワシントン条約では付属書にも記載されております。

現地で少なく外国で多い。なんだか複雑ですね。現地が逆輸入してくれればいいのに。
こちらの野外で生息していたものにはこちらの寄生虫とかがくっついてる可能性もあり、逆輸入なんてそんな簡単なことではないのかもしれませんが、なにかいい方法がないものでしょうか。

単純に考える限り、外国の団体と日本の団体が協力し、日本で保護したものを日本で検疫を行い、外国でも検疫を行って病気等をもたらさないか判定し、外国の団体が放亀する。1匹やるだけでも大変そうな気がします。
殺処分が手っ取り早いのでしょうが、絶滅危惧種と考えるとそうはいかないかもしれません。

今後、外国で猛威を振るうも、現地では希少種、なんて事例はたびたび出てくるでしょう。
いつかは外来種の原産地放獣(鳥・流)をやらなければいけないときがくると思うので、あたまの片隅で考えていてもいいのではないでしょうか。


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亀ラ目線!・・・お粗末。
2010.10.10 / Top↑
みなさまこんにちは。こちら名古屋では、生物多様性条約第10回締約国会議、通称COP10にむけて盛り上がりをみせております!!

去る9/17~9/19に、名古屋市の久屋大通公園にて、生物多様性屋台村というイベントが開催されました!!
ので、足を運んでみました。
IMGP8133re.jpg

なんだかよくわかりにくい「生物多様性」を、食を通して体感してみよう、というもののようです。

「いのちの恵みをいただきまーす」という標語通り、地産地消の食べ物を売る屋台からフェアトレードの屋台まで、生物多様性保全ってこんなんだっけと思い返してしまう屋台がズラリ。

IMGP8126re.jpg ←ステージ

実際、地産地消やフェアトレードは間接的には生物多様性に寄与するでしょうが、やっぱり直感的には理解しにくいなぁと思いながら歩いておりました。

そんななか、見つけた屋台は「ミステリーフィッシュピザ」

ミステリーなのはフィッシュなのかピザなのか、店頭においてある「外来生物クイズ」(このなかのどれが外来種でどれが在来種でしょう、みたいな)を見てたらなんとなくわかってしまいましたが、ここはやはり外来生物を追うものとして挑戦しないわけにはいきません。

値段はなんと1枚100円、ピザが100円で食べられちゃうなんて!しかもおそらくあの魚!どんなものがくるんだろう~♪とワクワクしていたら出てきたものはこちら!↓

IMGP8130re.jpg
※注:めくってます。

ピッツァ・・・?理科系のまなざしで分析してみました。

なるほど、生地はギョーザの皮。
具はというと・・・たまねぎ、ピーマン、赤ピーマン(トウガラシ?)、チーズ、そして魚の切り身。
これをフライパンで焼いたものでした。

うむ、なるほど経済的!これなら100円は妥当である!
そしてこの魚の切り身は・・・やはり、ブラックバスでした。
(実は屋台村のスタッフがMAPを配っており、そこにミステリーフィッシュピザ:ブラックバスをつかったピザ、と明記されていてわかってたのですけどね)

IMGP8129re.jpg
ピザを買った人には、写真のようにブラックバスからメッセージがついてきたのです。

内容は「命を捨てずに食べてもらえたことで、命のおすそわけができた」というものでした。
なかなかいいことをいうブラックバスです。

味は正直たまねぎとピーマンとチーズでしたが、駆除した外来生物が無駄なものにならないよう、このように活用していけるといいですね。

自然環境の世界では「MOTTAINAI」という言葉は本当に重要です。
外来生物の命も勿体無くならないよう、活路見出していきたいですね。
2010.09.30 / Top↑

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