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ども、ゆーにです。今日は最近の論文から。

オオハンゴンソウの刈り取りは駆除効果があるのか、という論文を紹介します。

2007年に大澤・赤坂さんが保全生態学研究に出された論文です。


オオハンゴンソウは、特定外来生物に指定されている草本植物です。
このオオハンゴンソウを効率的に駆除できるか否かを、刈り取りの手法を用いて研究(実践)した報告です。

では要点を↓

オオハンゴンソウは4月下旬から5月上旬ごろに成長を開始する多年草です。
5月下旬~6月上旬には茎や葉を十分に展葉させます。

この成長開始と展葉には、春に地下部に蓄えてあった栄養を使います。

つまり、この栄養を使い切ったあとで刈り取ってしまえば、地下部が痩せている状態なので、最終的に弱るか枯れるだろうという仮説なんですね。

一般的にこの仮説は支持されており、樹木でもこのような考え方をします。
その仮説に基づき、実験をしたようです。

詳細は省きますが、刈り取ったところと刈り取らなかったところで地下部の大きさ(=栄養の蓄え)や、花芽の形成、また地下部の大きさと花の数を比較しておりました。

その結果、刈り取りしたところはほとんど花芽がつかなかったようです。まぁ刈り取っているのでこれは予想内ですよね。
刈り取らなかったところは逆に全てに花芽がつきました。

地下部の大きさと花の数には正の相関・・・つまり大きさに比例して花の数が増えていたようです。

そして、刈り取りしたとことしてないところの地下部の大きさ。
なんと、これは刈り取った方が地下部が大きかったようです!刈り取らなかったところよりも。

つまり、刈り取りを行うと、その年の花芽はつけない(=種子をつくらない)で済むけれども、地下部が大きくなっていくということです。

刈り取りをしなくなると、やめた年にものすごい量の花をつけ、たくさん種子散布しちゃうということです。

なので、オオハンゴンソウを初夏に刈り取っても、駆除にはつながらないということでした。

毎年確実に刈り取るならば種子散布を防ぐ効果はあるけれども、根本的な駆除対策にはならない、という結論でした。


以上が大体の流れです。

不思議ですよね?春になって地下部の栄養で葉っぱを出して成長するのに、栄養が減るどころか増えてしまっている。

著者さん方は、葉っぱの展葉と共に光合成などを行って、伸ばすと同時に栄養を溜め込んでるのではないか、とも言っており、年に数回に分けて伐採すれば良いかも、とも書いておりました。

でも、どうなんでしょ。

実際に地上部を切り倒した株の根が、なんか大きくなっているなーという経験はあります。
ほかにも、切ったチューリップの球根が以前より大きくなっているという例もありました。
芝なんかもそうだったかな?うろ覚えですが。

こっからは自分の考えを書きます。

植物にはホルモンがあり、オーキシンを芽で作って体を成長させます。
このオーキシンは同時に根の成長を妨げる効果もあります。
伐採することによって、オーキシンの生成が阻止され、地下部が肥大成長したとも考えられるのではないでしょうか。

栄養は根と共生している菌根が必ずいるはずですから、そこから供給されている可能性も否定できなくはありません。窒素固定している菌と共生していたらなおさらだと思います。

結構このような反応をする種が多そうですので、調べてみるのも良いかもしれませんね。

もしかしたら、今までの地下部の栄養を使って展葉・成長するという説が覆されるかもしれませんよ。

参考文献
2007 大澤・赤坂 「特定外来生物オオハンゴンソウが6月の刈り取りから受ける影響」 保全生態学研究
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2008.07.09 / Top↑

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