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2010年3月15日。今年の生態学会の始まりの日です。
東大駒場。今年の生態学会の開催地です。

学生として最後の学会参加になっちゃうかもしれませんので、たくさん参加して知識を仕入れてこようと思います。

ということで、昨日行われたシンポジウム的なものに参加してきました!
私が参加したのは、生物多様性関連集会:特定外来生物の分布状況2010というものでした。

外来生物法の特定外来生物に指定されている種について、現在の分布を明らかにし、普及啓発及び情報の共有のための集会という感じでした。

まず分布情報の必要性だとかについて軽くお話があった後、各分類群の分布状況を報告していく、というものでした。
さすがに特定外来生物全てを話すだけあって、かなり駆け足だったので詳しく報告することは致しませんが、忘備録として気になったことやなるほどと思ったこと、印象に残ったことを書いていくことにします。

・分布情報について
同じ調査データを用いても、さまざまな分布図が作れることが印象的でした。
例えば、同じアライグマ分布情報を、市町村レベルにするのと、都道府県レベルにするのと、5kmメッシュで表すのでは性格が大きく変わってきます。
同じデータでも性質の違う分布図が作れるのです。

都道府県別の分布情報⇒普及啓発
市町村別の分布情報⇒対策・防除

など、使い分けられるのですね!!

また、分布情報は各地の団体や専門家に任せることになるので、情報に偏りが生じるのも問題だ、ということがわかりました。
例えば外来植物ですと、山梨や長崎の情報が少なめなんだそうです。

・爬虫類

爬虫類、特にカメ(ワニガメ・カミツキガメ)とかヘビとかがよく野外で見つかって紙面やワイドショーを騒がせますが、なんとそれらは拾得物として警察に届けられ、さらに落し物情報として検索までできちゃうのだそうです!!

ちょっと面白いですよね(^^)
さすがに具体的な種まではわからないそうですが、どこでどんなものが遺棄されているのかを知ることはできそうです。

もう一つ、そういえばそうかと思ったことがあります。
よくカミツキガメはニュースになりますが、見つかったからといって、最近捨てられたというわけではないのですね。
少し考えればわかることですが、意外と忘れがちな落とし穴です。

カメは40年くらい生きることもあるので、昔捨てられたやつが今になって発見されたことも考えられるのです。
カメの状態で多少は把握できるでしょうが、注意しなければいけないことでした。

さらにもう一つ。
外来生物法が施行されてから、カミツキガメは基本的に飼養販売放逐が禁止になったので、カミツキガメの甲長が10cm未満の個体が発見される場所は繁殖している可能性がある、というのも興味深かったです。


・甲殻類
直接は内容と関係なかったのですが、ウチダザリガニだと在来種と間違えてしまいそうなことから、専門家の方はシグナルザリガニという呼称を提案中なんだそうです。
ウチダザリガニの英名はシグナル・クレイフィッシュ。
ハサミのつけねの白い模様を、飛行機を誘導する信号灯にみたててシグナルといっているらしいです。

私もウチダザリガニという呼称をやめてシグナルザリガニにしましょうかねぇ。
メリットはウチダザリガニとタンカイザリガニをまとめて呼べること、外来種だと思いやすいことでしょうか。

・集会を通して
他にも各分類群の分布について発表されておりましたが、割愛いたしますね。

一番印象に残っていたのは、集会を通して情報の一元化が叫ばれていたことです。
情報の一元化とは、おそらく各地に分散している分布情報だとか、インターネットにあるさまざまな機関が調べている情報だとかを統合して、誰もが使えて精度の高いデータベースを構築するということなのでしょう。おそらく。

実際、国立環境研究所の侵入生物データベースが、少しずつ内容を充実させつつあるそうで、英語化もするのだとか。

情報の一元化は必要です。誰か一人しか知らない情報は、意味のない・・・というより、もったいないものですから。
ただ、一つ思ったのは、この一元化は誰がやるのでしょうか?国立環境研究所でしょうか?

外来生物情報は現在泡のようにあふれておりますので、そろそろ包括して体系立てる時期なのかもしれません。
そのうち外来生物学ができちゃったりして。



とりあえず今回の記事は以上です。
まだまだ生態学会真っ只中で、たくさんの発表やシンポジウムが開催されますので、面白い・興味深いものがありましたら著作権などに十分注意をして記事にしていきますね。

十分注意をいたしますが、万が一問題がございましたら至急お知らせいただけると助かります。
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2010.03.16 / Top↑
こんにちは!ゆーにです。
現在日本生態学会が東大駒場で開催されておりますねー。

連日参加中です!!ほとんど外来種の発表やシンポジウムに張り付いております。

さて、今日もニュースのご紹介。

新潟県にある佐渡トキ保護センターで、順化ケージに入っていたトキ9羽が襲われたのは記憶に新しいと思います。
そのトキを襲ったのはテンだとか。

そのテンをいかにするかということで、論争が巻き起こっているようです。
記事をご覧ください。↓

トキ:9羽襲撃死 テン駆除、生態系壊れる?--専門家が論争
 新潟県の佐渡トキ保護センターで国の特別天然記念物トキがテンに襲われた事故で、小沢鋭仁環境相は15日、トキを外敵から守る検討会を設置する方針を固めた。だが、テンは半世紀前に持ち込まれ、生態系の一部となった。専門家の間でもテンを島から駆除するかどうかの答えはみえない。環境省によると、テンは14~15日にトキが襲われた訓練施設「順化ケージ」内外で計10回、確認された。ケージの金網の網目より大きなすき間が263カ所あった。

 テンはノウサギ駆除を目的に1959~63年、24匹が持ち込まれた。03年には推定2000匹にまで急増した。テンの生態に詳しい佐渡市の矢田政治・元両津郷土博物館館長は6年前、自宅でヒヨコ18羽がテンに襲われた。「3センチのすき間で侵入する。放鳥したトキを守るため、駆除すべきだ」と主張する。

 新潟大の箕口秀夫教授(森林生態学)は「佐渡に定着して50年。生態系の中に組み込まれた。駆除すると、地域の食物連鎖が壊れる」と否定的だ。

 人が生態系に手を加え、悪化した例は多い。沖縄本島の鳥ヤンバルクイナは、ハブ対策のマングースのために激減。米イエローストン国立公園ではシカ駆除のために、オオカミを持ち込んだが、その功罪で論争が続く。【足立旬子、畠山哲郎】


ということでした。

いやぁ、佐渡のテンが国内外来生物だったとは。知りませんでした。
確かに外来生物なんだったら、駆除しても良さそうな気がしますね。
多分愛護団体から抗議されるでしょうけど。

ただ、導入目的がノウサギの駆除を目的だったと。
このテンは夜行性で、ウサギも半夜行性(夕暮れや明け方なども動くようです)なので、ウサギの個体数抑制には一役買っていそうです。
私はハブとマングースのような事例とは少々違うのでは、と考えます。

テンを駆除しても良いとは思いますが、いきなり駆除するとウサギの数が膨れ上がり、植物への影響が大きくなることをリスクとして考えなければいけません。

ウサギはもともと在来なのでしょうか?もし外来ならば、こちらを駆除して個体数制限してからテンを駆除すればいいと思います。
・・・って調べてみたら、佐渡のウサギはレッドデータに記載されている準絶滅危惧種じゃないですか!!
サドノウサギという日本固有亜種です!!

・・・トキのためにもサドノウサギのためにも、テンの駆除を考えてもいいかもしれませんね。

テンを入れたのは、もともと杉の苗木をウサギから守るためだったと聞きます。
その杉が天然の杉なのか、人工の杉なのかでも杉の必要性は変わってきます。

観光資源の杉なのか。利益の出ない人工林の杉なのか。

そのような、単にテンとトキ・ウサギ以外の要因も含めて、総合的に検討してみたらよいのではないでしょうか。
外来生物を駆除するとき、一種根絶すればOKというわけではない。
今回の学会でそれを学んでおります。


引用元:毎日新聞 2010/03/16 『トキ:9羽襲撃死 テン駆除、生態系壊れる?--専門家が論争』
URL:http://mainichi.jp/life/ecology/news/20100316ddm012040069000c.html
2010.03.16 / Top↑

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