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どうもこんにちは、U1です。
停止するって言ってから1週間で記事を書くとか何のつもり・・・。
リハビリだと思ってください。次またいつ書くかは全くの未定です。

昨日、フィットネスクラブに行った帰り、同じ建物内にTSUTAYAがあったので久しぶりにDVDを見ようと思いました!
前々から外来生物に関係してるんじゃないかと思ってマークしていた「ダーウィンの悪夢」を借りてみてみました。
本日は、その感想等を記事にしようと思います。

「ダーウィンの悪夢(原題Darwin's Nightmare)」は、2004年に公開されたフーベルト・ザウパー監督のドキュメンタリー映画です。
日本では2006年に公開されました。

この映画は、タンザニアのヴィクトリア湖に生息するナイルパーチと、その周辺の村でナイルパーチに依存している人々の生活を記録したものです。
ヴィクトリア湖の位置は以下の画像をごらんください。2枚目の画像のムワンザ(Mwanza)という町を中心に話が進んでいきます。
ヴィクトリア湖
ヴィクトリア湖2
(画像がたがたですね・・・。)

ヴィクトリア湖は、東アフリカに位置し、タンザニア・ケニア・ウガンダをまたぐアフリカ最大の湖です。
ナイル川の主流の一つである「白ナイル」の源流にもなっております。
ヴィクトリア湖には多種多様な「シクリッド(カワスズメ)」がおりましたが、この映画の根底に生息している大型肉食魚「ナイルパーチ」によって捕食され、大部分が絶滅したといわれております。

映画はナイルパーチを中心とした人々の生活を映し出していきます。
ナイルパーチがもたらされたことにより、富や仕事を得た人々がいる一方、ナイルパーチの加工品を大量に生産できても(最低でも1日500tの生産量だとか)、もう一方では残骸にしかありつけない人々もいる。

地元の人々がパーチを食べればいいじゃない、と思いましたが、加工等で値段が高くなり買うことができない、ということも説明されておりました。
そのパーチは何のために加工されたかというと、外貨獲得のため。切り身はヨーロッパや日本に輸出されていくそうです。・・・日本に来てるのか!!と驚きもしました。

パーチにより人々は漁業という仕事を得ましたが、パーチを捕獲するには湖に潜って網に追い込まなければならないようです。クロコダイルのいる湖の中で・・・。
劇中には描写されておりませんでしたが、Wikipediaによると湖には住血吸虫もいるそうで、基本遊泳はできないようです。
このような危険を冒さなければ、仕事が得られないともいえます。

貧困があるからこそ、売春やエイズが横行し、人々は雇われて金を得るために戦争も望む。パーチを輸送する飛行機には武器輸入疑惑も出る。大雑把に言うとそのような内容となっておりました。人々へのインタビューが随所にちりばめられておりましたが、誰もが「仕方が無い」という感覚であるかのように感じました。誰が悪いのでもなく・・・、貧困が悪いのでしょうが、誰もその打開策を見出せず、生命を、生活を、家族を維持するためにそれらをせざるを得ないという状況が克明に描き出されていたように思います。

ちなみに、Wikipediaには本映画に対する影響が下記のように書かれておりました。

日本での劇場公開にあたっては、駐日タンザニア大使が配給会社を訪れ、「映画の内容が事実に基づいていない」と抗議を行った。また、アフリカに詳しい専門家や文化人などから疑問の声が上がった。作家の若一光司はテレビ番組出演時、「貧困や治安の悪化は別に原因があるにもかかわらず、すべてをナイルパーチという魚に結び付けている。欧米人がアフリカの人々を見下す視線が感じられる」と否定的なコメントをしている。


これには私も意見があります。駐日タンザニア大使のいうことは、半分は本当でしょう。映画はタンザニアのビクトリア湖のムワンザという町の一部分を映し出したものでしかないので、タンザニアやアフリカがこのような状況だと錯覚してはいけないと思います。しかし、同時にナイルパーチによって富がもたらされ、パーチの加工や輸出が行われている等はおそらく事実ではないでしょうか。戦争や武器云々はわかりません。インタビューも数人でしたし。
アフリカに詳しい専門家はどの部分が疑問なのか、そこは興味があります。私はアフリカに詳しいわけではないので・・・。

ですが、作家の若一氏の発言には、完全に異論を唱えます。タイトルこそ「ダーウィンの悪夢」となっており、ナイルパーチがそもそもの根源のように見えますし、日本のCMなんかはそんな風に紹介しておりましたが、内容を見れば一目瞭然。ナイルパーチを取り巻いている人々の貧困の様子を映しておりましたが、映画でも「ナイルパーチが富をもたらした」とか、「依存せざるをえない」等の発言もあり、決してナイルパーチを直接貧困に結び付けているわけではありません。ナイルパーチが治安の悪化に結びつくというのも、作中では確かに輸送機で武器を運び、帰りにパーチを持ち帰るという描写もありましたが、武器ありきでパーチを輸入しているわけではなく、むしろ逆で、パーチを輸入する上で武器を輸送しているのでは、というように捉えられました。事実がどうかは調べようにも調べられませんけれど。作中には、欧米人がアフリカの人々を見下しているような描写はありませんでした。だいたい輸送機のパイロットは欧米人でしたしね。ということで、若一氏の当該発言は頭から信用せず、一度じっくり見てからその発言がどうかを考えてみてください。

さて、映画のあらすじや所感等はここまでにしておきましょう。

このブログは外来生物がテーマです。
しっかり外来生物についても考えましょう。

生物多様性の側面からみると、ヴィクトリア湖のカワスズメが大多数絶滅してしまったことから、ナイルパーチの放流は言語道断なことだったといえます。
しかし作中にもあったように、輸出における最重要な資源にもなりました。中には職を得て貧困から解放された人もいるでしょう。
外来生物を重要な資源として利用しているところはヴィクトリア湖だけではありません。
タイもそうです。日本から贈られたといわれるナイルティラピアが身近な魚となり、食卓にのぼります。
日本もそうです。外来生物法では生計を立てるための特定外来生物の利用は許可されます。現在では岐阜高山のチャネルキャットフィッシュや各地のフィッシングのためのブラックバスですが、昔は外資獲得のためにウシガエルを重要輸出品としていた時代もあったそうです。

生活ができない、経済的に余裕の無い人々に「自然を守れ、生態系を守れ」と騒ぐだけではいけません。
自分が職も金もなく、毎日が非常に空腹な状況になったとします。運良く魚を捕まえましたが、「それは保護対象だから逃がしなさい」といわれ、はいそうですかといえるでしょうか。何日も満腹な状態がなく、明日も食べられないかもしれない状況です。命がかかってるときに、生物多様性とか希少とかで非難されたらどうでしょうか。

日本も戦後は余裕がありませんでした。だからウシガエルも入れたしマングースも入れたし、ザリガニも入れたしアフリカマイマイも持ち込んだのです。それを誰が非難できるでしょう?持ち込むのは止めておこうといえる余裕が、はたしてあったでしょうか。
ヴィクトリア湖にナイルパーチを持ち込まず、別の方法で(たとえばたくさんのシクリッドの保護区として価値を高め、観光地化するとか)利用できてこればよかったのでしょうが、それを今言っても無駄というもの。今後どうするか、どうもしないかを考えなければいけません。

ただ単に外来種を駆除すればいいとか、環境を守れというのは机上の空論でしかありません。
生物多様性条約締約国会議の議題でも、貧困問題は根元にありました。生物多様性保全にも南北問題が存在するのです。だから遺伝資源のABS(Access and Benefit Sharing, ・・・Anti lock Braking Systemではない)とかもアフリカ等途上国が時代をさかのぼって適用させようと主張したのです。

外来生物対策が含まれる自然保護活動は、地元の人々が中心としてやっていかなくてはなりません。
そのため、地元の人々が自然を保護できる余裕、あるいは持続可能な共生ができる体制のどちらかが必要なのです。

外来生物問題は、生き物の問題であるように見えて、人の問題でもあるのです。教育や経済にも深く関わってきます。
外来生物問題は、経済学的な側面、社会学的な側面からも考えなければいけない時代となったのかもしれません。ただ単に、生態学的な研究をするだけではなく。


参考:Wikipedia
ダーウィンの悪夢:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%82%AA%E5%A4%A2
ヴィクトリア湖:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E6%B9%96
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2011.01.11 / Top↑

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