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皆さま、お久しぶりです。約1年ぶりに舞い戻ってきましたU1です。
昨年度は異動+2週間出張+3カ月長期出張などなど、非常に多忙で全く記事が書けませんでした。

今年度は、今の事務所の近くに引っ越し、少しでも自分の時間を持てるようにしようと考えてます。
なので、昨年よりはもう少し記事がかけるかも??

社会人になってから、物事の考え方が少しずつ変わっていっておりますので、昔の記事との整合性はないかもしれませんが、学生の考え方と社会人の考え方でこんなに変わるんだ、と生温かい眼で見てくださればと思います。

さて、それでは本題!!

2012年3月10日、名古屋市科学館でシンポジウム
「どう向き合う?外来生物 ~なごやの自然の未来を考える~」
が開催されました(1か月も前ですね(^^;))。
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都合で遅刻してしまい、最初の講演者である五箇先生の話があまり聞けなかったのが残念です。
それでも、いろいろ自分の知識や考え方に取り入れたほうがよいことを聞けたので、忘れないようにメモしておこう、というのが本日の記事です。

こんなのがあるんだー、という感覚で読んでいただければと思います。

■SPS協定
WTOはご存知でしょうか?そう、世界貿易機関です。
ではSPS協定はご存知でしょうか??

WTOには、SPS協定というものがあるらしいのです。私も知りませんでした。

SPS協定とは、農林水産省のページによると、「WTO協定に含まれる協定(附属書)の1つであり、「Sanitary and Phytosanitary Measures(衛生と植物防疫のための措置)」の頭文字をとって、一般的にSPS協定と呼ぶ」ものだそうです。

詳しいことはまだ勉強しておらず、いまいち理解できていませんが、このSPS協定があるために、要注意外来生物のアカミミガメについて規制を掛けにくい状態である、ということを講演で話していました。

SPS協定。名前だけを見れば、特に悪いものではない気がしますが・・・。

日本では、アカミミガメは外来生物法による特定外来生物ではありません。
すでにアカミミガメが全国に蔓延(流通)していることと、規制を掛けると飼育許可の事務作業が膨大になるため、特定外来生物に指定していないと言われています。

しかし、指定していない理由はどうやらそれだけではないようなのです。
その理由のもう一つが、SPS協定だということです。

国内法(外来生物法)でアカミミガメに輸入等の規制を掛けようとしても、SPS協定があるためにアカミミガメの輸出国(アメリカ等)から日本に対し、規制撤廃を求められることがありうるのだそうです。

衛生と植物防疫のための措置、というネーミングをしていながら、そんなことがあり得るのでしょうか。
今後しっかり勉強して、SPS協定の理解に努めたいと思います。

■植物防疫法の改正
世の中には、明らかに侵略的な外来生物で、人体や農林水産業にも影響を与える種であるにもかかわらず、外来生物法における特定外来生物にはなっていないものがいます。

例えば、アフリカマイマイやスクミリンゴガイ。

何故か、と言えば、植物防疫法で規制されているからなのです。

植物防疫法はその名の通り、「輸出入植物及び国内植物を検疫し、並びに植物に有害な動植物を駆除し、及びそのまん延を防止し、もつて農業生産の安全及び助長を図ることを目的とする法律」です。

この植物防疫法は平成23年度に改正されているらしく、規制の掛け方が今まではホワイトリスト方式(指定したもの以外は輸入禁止)だったそうですが、改正してブラックリスト方式(指定したもの以外は輸入OK)になったのだそうです。

ホントですかね???

・・・というくらい、植防法についてはノータッチでした。

外来生物法だけでなく、植物防疫法や、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律で動植物の輸入が規制されています。
もう少し外来生物法以外の法律にも目を向けないと、外来生物の制度に関する理解が深まらないですね。


■名古屋の外来生物
このシンポジウムには、名古屋近辺で通称“カメ先生”と呼ばれている矢部教授(愛知学泉大)がいらっしゃっており、進行役になっていました。

その矢部先生曰く、名古屋では外来カメが16種類確認されているのだそうです。
多いですね・・・。もちろん、大部分がペットの遺棄だとは思いますが。

しかし、少なくともそれだけの種が流通され、購入され、捨てられているということでしょう。

名古屋では、毎年ナゴヤレプタイルズワールドという爬虫類を展示販売するイベントが行われています。
生き物を飼いたいという気持ちはわかりますし、それこそ日本にいないようなエキゾチックな生き物に惹かれるのもわかります。

飼うことによって、生態や行動が見えてきて、学ぶことも多いでしょう。
生き物を飼うことを否定するわけではありません。

このイベントだけでなく、ペット販売業者全般に言えることですが、ペットを責任もって最後まで飼うことを教えるのも生き物を売る側の役割ではないかと思います。
売るのも人、買うのも人、飼うのも人で捨てるのも人。そしてそれを侵略的とみなすのも人。

名古屋港水族館の特別展ではありませんが、まさに人の都合でエイリアンにされてしまうのです。
シンポジウムで、会場からの質問の中に、命の尊厳について考えることが挙げられていましたが、私たちも外来生物だから処分していい、外来生物だから駆除する、なんていう単純思考に嵌まってはいけませんね。

なぜ駆除するのか。その理由を明確に持っていないと、戦でいうところの「大義」が無いようなものなのです。


さてさて、名古屋の外来生物は、カメだけではありません。
アライグマも最近話題になります。一昨年もアライグマに関するシンポジウムが名古屋で開かれてましたね。

アライグマは、主に農作物の食害や病気の媒介が懸念されますが、なんとカメを食べることもあるのだそうです。
在来生物への影響はそれだけではなく、サンショウウオも食べるのだと言われます。

簡単にインターネットで調べてみると、千葉ではカメの食害が確認されているようですし、トウキョウサンショウウオも食害にあっているようです。

シンポジウムでは、アライグマの駆除と同時に、在来カメの個体回復を見るべきだとしていましたが、そうなるとサンショウウオの個体も調査して事実関係を把握する必要があるでしょう。

ただ、在来カメの個体数増減には外来カメもかかわっているでしょうし、サンショウウオの卵のうもザリガニに食べられると聞きます。
アライグマとカメ、あるいはアライグマとサンショウウオという、単純な相関関係ではないのでしょうね。

何重にも重なり合う自然界の要因の中から、生き物の増減に関わっているものを抽出する。それが真かどうかは、神のみぞ知る。けど、それを参考にして生き物に対して、対策をとっていく・・・。生き物はそこが難しいところです。

■その他
・里山
今回のシンポジウムは、主として外来生物についてでしたが、里山の話もたびたび出てきました。
名古屋で開催されたCOP10の中でも里山イニシアチブというものがあったように、日本は里山を共生のモデルとしてフィーチャーしていくようですから。
確かに、里山の風景は、いわゆる「古き良き田舎」みたいなイメージで、私も子供のころ生き物のたくさんいる「田舎」で遊んでいましたし、そんな田舎が好きでした。

さてさて、シンポジウムのディスカッションで里山が出てきましたが、その中で印象に残っていたのは、里山は決して「自給自足ではない」というところです。

正確には、自給自足ではないというよりも、里山は「里山内だけで全てが完結するわけではない」ということでしょうか。

シンポジウムでの提起は、こんな感じでした。
「里山での炭焼きは、自分たちが使うためだけだったのか?否。実は、大都市に売るためのものでもあった。里山で作られる作物もそうだったろう。」

里山が生物との共生モデル、といわれることもありますが、その里山は大都市の経済によって成り立ってきたともいえる、ということだそうです。

考えてみれば納得ですね。里山内で全ての系が完結するとは思いません。
稲を作ってその米を納めるにも売るにも、里山は大都市とつながっていました。
雑木林から切り出した木で作った木炭やシイタケも、特産品として大都市に出ていたでしょう。

大都市の消費経済(大量消費経済ではない)があってこそ、里山という持続可能な環境が生み出された、と考えることもできるということですね。
世界の自然破壊は経済の責任といわれることもありますが、経済は必ずしも敵ではないのではないでしょうか。

私は、経済で金儲けをするだけでなく、今後は儲けた金をいかに自然へ回帰させていくかが重要ではないかと考えています。

・終わりのない戦い
外来生物をどこまで、どの範囲まで駆除防除しなければならないのか、というのは誰もが心の中で一度は考えたことがあることだと思います。

影響や、侵入の程度が全く見えていない外来鳥類など、手出しができていないものもたくさんいます。
その生物まで駆除すべきなのでしょうか?

これは、意思決定次第だそうです。人の都合と言ってしまえばそれまでかもしれませんが・・・。
しかし、駆除をするもしないも確かに人なので、やむをえないのかもしれません。
皆が皆、自然大好き!というわけではありませんから・・・。

その意思決定の目安となるのは、経済指標や被害指標による外来生物のリスクであり、これからの外来生物対策は、そのリスクが大きなものからやっていかなければならないでしょう。

もっとも手が出しやすいのは、リスクが大きいだけでなく、駆除戦略が固まっているものではないでしょうか。

例えば、バスやブルーギルはその影響は非常に大きなものですが、酸欠に弱いらしく、池においては水を抜けば、だいたい駆除できるそうです。
閉鎖水系は、外来魚類による捕食の影響は非常に大きいですが、駆除戦略も立てやすく、意思決定もしやすいと言えるのです。

ただし、豊田の池ではバスやブルーギルの駆除により、アメリカザリガニの巨大化と多数化が確認されたようです。いわゆるメソプレデターリリースが起こったと考えられます。

戦略もそれに沿って変更しなければなりませんし、今後水抜きをする水系では、かならずアメリカザリガニ(場合によってはウシガエル)の動向も確認しなければなりません。

戦略は常にフィードバックしていくべきでしょう。

・マルハナバチの使用
日本では、トマトの受粉などにセイヨウオオマルハナバチが使われていました。
北海道ではそのセイヨウオオマルハナバチが逃げ出し、野外に定着してしまっているそうです。

なので、そのセイヨウオオマルハナバチの代わりに、在来のクロマルハナバチを推すことが増えています。
生物農薬(農薬ではないかな?)の地産地消ですね。

しかし、セイヨウオオマルハナバチもクロマルハナバチも、外国の業者が製品として取り扱っているのだそうです。日本のクロマルハナバチの女王を外国に送り、コロニーを作ってもらい、製品として使えるようにしてもらって輸入するのだそうです。

厳密な地産地消ではないような気もしますね。

クロマルハナバチを使うことによって盗蜜の可能性が減り、在来植物への影響は下げられるかもしれません。
しかし、そのクロマルハナバチ製品個体群が、もとからその地域にいたクロマルハナバチ野生個体群のものであるとは限りませんし、交雑してしまったら結局元も子もありません。

クロマルハナバチを使うことに反対するわけではありませんが、あくまでも比較論でいえばましなほう、なのかもしれませんね。

とはいえ、ならば他にいい方法があるのかと聞かれても、満足させられる回答ができないのもまた事実なのです。

・外来植物の状況
シンポジウムでは、外来植物の最近の動向についても話されていました。

有名なのはセイタカアワダチソウです。
セイタカアワダチソウは、一時そのアレロパシーが恐れられ、世間をにぎわせていましたが、最近は個体数も落ち着いてきているようです。
花粉症の原因であったオオブタクサも、近年は減ってきているようです。
外来植物の増減は、人間活動による影響が多いのだそうです。

人間活動や気候によってどの外来植物が繁茂し、そして衰退したかを調べられたら、きっと楽しいでしょうね。

・コイ
コイが外来生物、というのは最近言われていることです。
コイが大量に生息している川や池は、確かにあまり他の生き物がいない気もします。

しかし、日本全国にコイがいるでしょう。昔からいるのに、本当に全てが外来生物なんでしょうか?
コイは、昔から日本にいたものもあります。在来生物のコイです。

ただし、厳密な「日本のコイ」というのは琵琶湖北部にしか現在生息していないそうで、それ以外はすべて大陸(中国等)のコイと混ざってしまっているようです。

コイという漢字は、里の魚と書きます。
私たちの原風景(里の風景)に、コイはいるのかもしれません。
しかし、それはすでに蔓延してしまっていた大陸コイ(あるいは雑種)だったのかもしれませんね。

今の若者たちが感じる原風景の中に、いったいどれだけの外来生物がいるのでしょうか。
セイヨウタンポポ、アメリカザリガニ、ブラックバス、タイリクバラタナゴ・・・。そんな、外国産の生物たちが若者の心のふるさとを形成してしまっていたら、ちょっと悲しくありませんか?

・生活の速度
人間活動は、過去50年と比べても非常に速度が速くなっています。
特に言えるのが、輸送の速度です。
1日あれば飛行機で違う国に行けてしまいます。
違う国の荷物を運べてしまいます。
今までは船で何日も、何カ月もかかっていたのに、です。

自然界の生物は、何百年、何千年、何万年もかけて海を越えていたのに。

いわゆる、人間活動の新しいパラダイムによって、自然界の生物が、その速度についてこれなくなっている(あるいはされるがままになっている)ともいえます。

速度によって私たちの生活は豊かになりました。
グローバリゼーションによって、世界の均質化によって国も経済も生活も潤いました。

しかし同時に、個性の喪失にもつながっています。
経済を統一すれば、便利になりますが個性を失います。

生き物とて同じことです。生物が均質化してしまえば、世界はどこも似たり寄ったりの風景になってしまいます。
そうなったら、私たちは外国に何を見に行くの?
便利になるところはなってもいいですが、こと生物の世界においては便利さを求めてはいけません。

生き物の世界は、人ほどの速度は必要ないのです。
スローライフ、スローフード。
これにスローワイルドライフも付け足し、固有の、特別な生態系や生物を大事にする考え方を身につけてほしいですね。



以上、メモでした。
あまりメモっぽくないかもしれませんが、こんな内容のシンポジウムで、U1はこんなこと考えてんだー、くらいに思っていただければと思います。

さてさて、次回の更新内容は名古屋港水族館の予定です。
チャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)を食べてきました・・・!乞うご期待。
※4/16修正
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2012.04.15 / Top↑

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