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こにちは、ゆーにです。

2月24日に、大学院の授業の一環で外来種問題に関する発表会を行いました。少し前の話ですが、その発表のさなか議論に上ったことにおや?思ったことがありますのでちょっぴり解説しようと思います。

外来種問題といえば、やはりすぐ頭に思い浮かぶのがブラックバスやマングース。最近ではアライグマなんかも考えられますよね。

我々のような専門の人々や研究者の間では、外来種問題といったらだいたいどのような種が問題でで、どのような問題が起こるか、あるいは起こっているかは想像できるでしょう。

基本として農林水産業被害、人的被害、生態系への被害・・・。
詳しくすれば生物多様性の低下、それこそ遺伝的多様性から種多様性など広い範囲にわたってです。
また、外来種の中でもどのような生物が問題になり得て、どんな生物が問題になりにくいかも、ある程度は予想できるのではないかと思います。

しかし、知識を持たれていない方々は想像するのが難しく、メディアによって報道される「外来種が生態系に被害を与える!」などの文字をすんなり受け入れてしまうようです。

発表会中に議論になったのが、一般的に外来種=悪が定着しつつあるのではないか、ということでした。

外来種といっても、さまざまな外来種がおりますよね。

野菜なんてほとんどが外来種、動物園水族館の生き物だって外来種、園芸植物だって街路樹だって外来種、ペットも外来種。スズメだってモンシロチョウだって外来種ですからね!(そんな本がありましたね・・・。)

外来種はすべてが悪じゃない、人間生活に貢献しているものがたくさんいるのだ、という主張でした。

これは全くもってその通りだと思います。外来種はすべてが悪いものではないし、すべての外来種を排除したら日本は成り立たなくなるでしょう。経済も、自然も。

では、なぜ外来種が悪、というような認識が強くなっているのか。

なぜ外来種はいない方がよいといわれるのか。


私は、ここで問題になってくるのが外来種という言葉の使われ方だと思います。


ですがその前に、外来種という表記が持つイメージを話してみますね。
このブログがなぜ「外来生物」なのかもちょっとだけ織り交ぜます。

ちょっと前は、外来種というと「外国から日本に入ってきた生き物」で、外来種問題はその生物が逸出し、自然繁殖してさまざまな問題を引き起こすことです。

今、この「外国から入ってきた」が問題となります。国内移動について何ら触れられていないからです。
これは、種が保存されればOKで、遺伝子の多様性を保全することまでが想定されないのです。

遺伝的多様性ではありませんが、国内移動の例があります。沖縄の方から小笠原に導入され、大問題になっているアカギです。これは国内移動なので、この外来種の言葉のイメージだと問題視されなくなります。

さらに、外来種といわれると多くの方が動物植物でイメージをとどめるのではないでしょうか。微生物の外来種、ウイルスの外来種っていまいちピンとこない方もいるでしょう。

もちろん外来種という言葉に抱くイメージは個人個人によって別です。こう思われない方も多くいるかもしれません。

それには外来種の言葉の定義を明確に説明される機会がなかった、というのもありますけれど・・・。


私は「外来種」という言葉は少し前の使われ方だと思います。

なので私は基本的に「外来生物」の表記を用います。

種が生物に変わっただけですが、受けるイメージは異なるのではないでしょうか。

私は「外来生物」という表記に、外国だけでなく国内移動も含む自然分布域外に人の手で持ち込まれた生物で、かつ含む種が動植物だけでなく、菌類や細菌などの全生物というイメージを持っております。

あくまでも外国だけじゃないんだ、様々な段階の生き物も外来になってしまうんだ、ということをイメージさせたいのです。


さて、外来種の言葉の使われ方が問題だと書きましたね。

専門家や研究者の方々が外来種問題といったとき、だいたいどんな種でどんな問題かもわかる、とも書きました。


例えば農林業の外来種問題といったらアライグマ、ハクビシン、ヌートリアです。ハクビシンはいろいろな論争がありますが、アライグマとヌートリアは特定外来生物ですね。

では湖沼の外来種問題といったらどうなるでしょうか。
魚類ならばブラックバス、ブルーギルを筆頭に、アメリカナマズ、カダヤシなども出てくるでしょう。
水生植物ならばボタンウキクサ、ホテイアオイ、オオカナダモやオオフサモなんかも出てきますよね。

これらの生物は爆発的に増えやすく、在来の生物に影響を与え、数を減らさせたり置き換わったりしてしまう生き物たちです。

これらの生き物を侵略的外来生物(Invasive Alien Species)といいます。単に外来生物(or外来種)ならばAlien Speciesです。


そう、専門家や研究者がいう外来種問題とは、つまるところ侵略的外来生物問題のことなんです!

すごく前置きが長かった気がしますが、外来種問題=侵略的外来生物の問題。だから野菜が外来種として問題になることもないのです。だって多くが侵略性がないから。もちろん侵略性がある野菜がでてくれば外来種問題に発展し、規制されたりすることでしょう。

一般的な定義における外来種≠悪ですが、我々の中では外来種=悪は近いのです。
なぜなら外来種⇒侵略的外来生物だから。

つまり、外来種⇒侵略的外来生物=悪。

悪、と言い切ってしまうとよくないですし、方々から反論が来ることでしょう。
生物自体は悪くない、とか、入れた人間が悪いんだから、とかね。

しかし生物多様性を保全するために、私たちが手を打たなきゃいけないのです。
悪かそうでないかは各個人の判断に任せるとし、ここでは議論しないことにしますが、私は侵略的外来生物はいない方がいいものとしてとらえます。

悪とは言い切りませんからね!一応その生物は悪くないという言い分もわかりますから。

なので、侵略的外来生物=いない方がいいもの。

外来種問題はいないほうがいい侵略的外来生物をどうにかしなきゃいけない問題、と考えて下さい。

全外来種が悪いのではない、これも一応頭に置いといて下さい。


外来種問題を論じるとき、それは侵略的外来生物を議題に乗せているのです。

長くなりましたが、誤解されている方がいないように説明してみました。
気が向いたらこういうものも書いていくかと思います。それではー。
2009.03.12 / Top↑
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