上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
久方ぶりです。ゆーにです。

本日はyahoo!ニュースにも出ていました、五大湖に外来コイが迫っているというニュースをお伝えします。
蛇足ですが、このブログも2周年が迫ってまいりました。初期の記事を読むとだいぶ文章がヤングです。多分いらっしゃる方が少なかったため、適当でもいいや、という意識があったのでしょうね。
2周年の時にはまた記事数や来訪者数をまとめてみようかな。

というわけで本題にもどります。
五大湖といえば、今は亡き番組『素敵な宇宙船地球号』で外来種問題を取り上げていた湖です。

そのうちの一つ、ミシガン湖に外来コイが迫っているのだそうな。
どのような話でしょうか。記事を見てみましょう!

外来種コイ、五大湖に迫る=侵入阻止へ瀬戸際の攻防-米

 【シカゴ時事】五大湖の一つであるミシガン湖に、アジア原産のコイが迫りつつある。米当局は湖の生態系を守り、釣りや漁業への悪影響を未然に防ごうと、あの手この手で防戦。それでもコイはじりじりと湖に近づいており、関係者の間には焦燥感が漂っている。
 問題のコイは「ビッグヘッドカープ」「シルバーカープ」など繁殖力が強い品種。1970年代に養殖場を浄化させる目的で米南部に輸入されたが、洪水で近隣の川へ逃げ出し、イリノイ川などを経て北上。今やミシガン湖にまで生息範囲を広げようとしている。
 ビッグヘッドカープは食欲旺盛で、体重45キロを超える成魚も。シルバーカープはボートのエンジン音に反応して水中から飛び上がり、人にけがをさせる恐れがあるという。
 米当局は最後のとりでとして、ミシガン湖につながる水路に電気でコイを撃退する装置を設置。12月に予定する同装置の保守作業の際に、駆除用の薬剤を入れることも計画している。だが、米大学の調査で先週、同装置を突破したコイが湖から約13キロにまで近づいた可能性が浮上し、当局は早急な対策の練り直しを迫られている。(2009/11/23-15:41)


ということでした。

まず、アジア原産のコイとはいったいなんだ?
あのよく池にいるコイ?

というわけで調べてみました。
ビッグヘッドカープ=Bighead carp=コクレン
シルバーカープ=Silver carp=ハクレン
どちらもコイ目コイ科ですが、属がコイとは違いそれぞれコクレン属、ハクレン属となっております。
ですから、コイといってもぜんぜん別物で、記事だと例えばタナゴ(コイ科タナゴ属)やウグイ(コイ科ウグイ属)、オイカワ(コイ科オイカワ属)やゼブラフィッシュ(コイ科ダニオ属)もコイの品種ってことになっちゃうのです。

コクレンもハクレンもコイの仲間ではありますが、品種ではありません!コイとは別種です。お間違えのないよう・・・。

コクレンとハクレンは、中国原産で、アオウオ・ソウギョと合わせて四大家魚と言われております。
家魚とは家畜と似たような意味だと思ってください。
つまり、これらの家魚は食用になるんですね。

この四大家魚は、それぞれの特徴的な食性とその運用システム故に四大と言われるようになりました。
それを少しご紹介しますね。

ソウギョは名前の通り、草を食べる魚です。
そのソウギョが排泄し、これを食べる小動物をアオウオが食べます。
また、それと同時に植物プランクトンが増えます。
植プラが増えれば動物プランクトンも増えます。
植物プランクトンをハクレンが食べ、動物プランクトンをコクレンが食べます。
(参考:wikipedia‐四大家魚

つまり、この四大家魚がいる池や川に雑草を放り込めば、それだけで4種の魚というタンパク源が得られるのです!
なんという風桶(風が吹けば桶屋が儲かる)!
雑草入れれば体が健康!って感じですかね。

そういうわけで、日本にも戦時中に食糧目的のために導入しました。
結局これらの家魚の不思議な発生形態のため、利根川水系でしか定着せず、食糧問題の解決にもならず今に至るわけですが、ソウギョは水系の除草目的のために転用されていきました。

外国では、コクレンとハクレンは富栄養化による植物プランクトン、動物プランクトン防除のために導入されたのでしょう。
しかし、富栄養化しているところではそれらのレンギョ(コクレンとハクレンを指します)の餌が豊富ですし、特殊な発生形態をクリアできる環境ならば余裕で増えることができます。
中国の大河川に住んでいるわけですから、規模の大きな川だったら繁殖できてしまうわけですね。
大きな餌も必要としないわけですから、我が道を行く状態ででっかくたくさんになれるのです。

そういうわけで北上し、ミシガン湖に至ろうとしているのです。

ミシガン湖かどうかはわかりませんが、五大湖ではヨーロッパ原産のウミヤツメというヤツメウナギの仲間が、魚の血液を吸い、死に至らしめております。
また、五大湖ではカスピ海原産のゼブラガイが爆発的に発生し、水道をつまらせてしまうという事故もありました。

ただでさえこれらの外来種に悩まされてきたのに、さらに五大湖にハクレンとコクレンが入り込むとどうなってしまうのでしょう。

一度テレビで見たことがありますが、船を進めていると巨大な魚が飛び上がり、船に飛び込んでくるのです。
船を目指して飛び上がるわけではないでしょうが、いかんせん数が多すぎるため、飛び上がった魚が船に入り込んでしまうのです。巨体なために、ぶつかったら怪我をしますし、重いために船のスピードも下がります。

じゃあ自動的にたくさんとれるから儲けものじゃない、と思われるかもしれません。

しかし、日本ですらコイを食べる習慣は限られているのに、欧米人が好んで食べるでしょうか?
調理法次第ともいえますが、まさかアメリカ人が煮付けを作ったりしないでしょう。
まず大体日本人はコクレンとハクレンを食べているでしょうか。

そう、ただでさえ五大湖には迷惑外来魚が多いというのに、さらに人体や漁業機具にまで影響をもたらしてしまうのです。
もちろんコクレンとハクレンが増えれば、在来魚も生息域が狭まってしまうことでしょう。多分。

おそらく、記事のような忌避装置を突破してしまうのですから、ミシガン湖へ侵入するのは避けられないでしょう。遡上スピードがどのくらいかはわかりませんが、本当に効果的な対策を立て、早急に実行しなければ、侵入は免れられません。

アメリカは日本よりもはるかに多くの費用を外来生物対策にあてておりますが(一説には日本円で12兆ほど)、はてさてどうなることでしょう。

世界的にみても、駆除対策スピードよりも外来生物侵入スピードがはやい気がします。
つまり、それだけ多くの人が外来生物問題が起こることを気にせず、生き物を移動させてしまっているのです。

外来生物問題を取り組んでいるときに必ず議題に上がる普及啓発の必要性。
まだまだ足りていないということでしょうね。

だってハクレンとコクレン、コイとは違うし。コイの品種じゃないし。
まず記事を書く人から、外来種問題・・・の前に、英名と和名を照らし合わせる作業を覚えたほうがいいと思います。
理系や生物系の皆さん、是非広報分野への就職も視野に入れてみてくださいね!氷河期ですが・・・。


引用元:時事通信 2009/11/23 『外来種コイ、五大湖に迫る=侵入阻止へ瀬戸際の攻防-米』
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date2&k=2009112300199
2009.11.24 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://ligustrum.blog21.fc2.com/tb.php/189-b60243ef

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。